PNHにおけるソリリス

PNHについて

PNHは、ホスファチジルイノシトールグリカン クラスA(PIG-A遺伝子)における後天性突然変異によって引き起こされる進行性の破壊的な致死的疾患です1。PNH骨髄クローン由来の細胞株は、重要な働きをする終末補体阻害因子が細胞表面で欠落しています。そのためそれらの細胞株は、終末補体複合体(TCC)〔別名C5b-9または細胞膜傷害複合体(MAC)〕から持続的な破壊や溶血を受けやすくなります。その結果、慢性の血管内溶血が生じます2

PNHの診断はあらゆる年齢で下される可能性がありますが、欧米での診断時平均年齢は30代前半です3。診断は1年~10年以上遅れることがあります4。なお、PNH患者さんの4分の3以上では、診断時にヘモグロビン尿が認められません5

慢性の補体介在性溶血は深刻な結果を招くことがあり、なかでも血栓症と腎不全はPNH患者さんの死亡の主因となっています1,3,6,7

これまで、PNH患者さんの治療選択肢はごくわずかしかありませんでした。支持療法としては、輸血、副腎皮質ステロイド、抗凝固薬、アンドロゲン療法、葉酸や鉄などのサプリメント、骨髄移植などがありますが、こうした支持療法をもってしてもPNH患者さんの死亡率は高くなっています1

PNHをソリリスで治療する

ソリリス®(エクリズマブ)は、PNH患者さんに向けた最初で唯一の治療薬として治験され、承認された治療薬です。現在、ソリリスはPNH治療の適応で日本を含む約50カ国で承認されています。

多数の臨床試験データから、ソリリスはPNH患者さんの溶血を有意に抑制することにより、症状を改善し、PNHに伴う重大な健康障害を抑制することがわかっています。ソリリスが使用できるようになったことで、PNH患者さんの将来的な展望は劇的に変わりました。ソリリス治療を受けた患者さんに関する長期データ(最大治療期間8年)が独立的な医師らにより発表されましたが、そのデータでは、年齢と性別をマッチさせた健康人と同様のレベルまで患者さんの生存率が向上したことが示されています8,9

PNHに関する参考サイト:

ソリリスのウェブサイトから患者さん向けのツールや資料がダウンロードできます。

医療関係者の皆さま向けのソリリスに関する参考サイト:

参考文献
1. Hillmen P, Lewis SM, Bessler M, et al. N Engl J Med. 1995;333:1253-1258.
2. Risitano AM. Adv Exp Med Biol. 2013;735:155-172.
3. Socié G, Mary J-Y, de Gramont A, et al; for the French Society of Haematology.Lancet. 1996;348:573-577.
4. Dacie JV, Lewis SM. Ser Haematol. 1972;5:3-23.
5. Parker C, Omine M, Richards S, et al; for International PNH Interest Group. Blood. 2005;106:3699-3709.
6. Rachidi S, Musallam KM, Taher AT. Eur J Intern Med. 2010;21:260-267.
7. Borowitz MJ, Craig FE, DiGiuseppe JA, et al; for Clinical Cytometry Society. Cytometry Part B. 2010;78B:211-230.